開業前に押さえておきたい!
美容室・サロンの設備工事の注意点について知る!

美容師経験を経て「自分の美容室開業も視野に入れていこう」そう思った際、美容室開業にはどの程度の資金が必要か気になる方は多いですよね。ここでは、美容室・サロンの設備工事の注意点についてお伝えします。是非、開業する参考にしてみて下さいね。

美容室・サロンの設備工事の注意点とは?

美容室・サロンの電気工事

美容室・サロンの電気工事では、店内照明器具、コンセント、換気扇、エアコンなど、電源供給工事を行います。工事費用は、約30~40万円が目安で、別途照明器具費が約15~20万円必要になります。工事費用を抑える方法ですが、ベース照明であるダウンライトや天井付け照明など、空間の明るさを造る照明器具費の削減が第一に挙げられます。
ベース照明と言うのは多くの器具数を要するので、価格を下げることによってコストダウンすることが出来ます。また、天井に配線ダクトの取り付け可能なレールを付けることで、一つ一つの照明器具配線、設置の手間、工事費、これらを削減することが可能です。

電気工事も含めた設備工事と言うのは、工事費用が大きく跳ね上がることがあります。電気工事に関して言うと、既存の電気容量不足でブレーカー交換や電線引き直しなどがある場合、約15~20万円の追加工事費がかかります。10坪程度であれば電灯ブレーカーで60A、動力ブレーカーで30A以上あれば、特に営業していく上での問題はありません。しかし、それ以下の場合になると、使用ドライヤー数や機器などを調べて、内装工事に関しての相談が必要になります。

美容室・サロンのガス工事

美容室・サロンのガス工事では、給湯器の配管と設置工事になります。1台のシャンプー台につき20号給湯器の1台設置が一般的です。なので、工事費約15万円と別途給湯機器費約5~6万円が目安です。
給湯器が壊れた際にシャンプー台が使用出来なくなることを避ける為には、他のセットが使用出来るように複数のシャンプー台を設けることが必要です。また、注意点としては、メーター容量不足が挙げられます。6号メーター以上あれば特に問題ありませんが、容量不足の為に配管を道路本管から引き込み直す場合、工事費が約100万円近くなることもあるので注意しましょう。

美容室・サロンの水道工事

美容室・サロンの水道工事では、シャンプー台、トイレ、手洗い機器など、排水管、給湯・給水管の配管と設置工事になります。工事費用は、シャンプー台(2台)、トイレ、手洗い設置で約30万円が目安です。別途、シャンプー台、便器、手洗い機器費などもかかってきます。
タンクレス便器約10万円、タンク付き便器約6万円、手洗い器約3~5万円が具体的な金額目安です。美容室にはシャンプー台は必須なので、水道管の大きさや水圧確保は重要です。引込水道管口径20㎜以上で水圧2.0以上、この条件が揃っていなければ増厚ポンプ設置の必要があり、追加工事費約15~20万円が必要になります。

美容室・サロンの空調工事

美容室・サロンの空調工事では、エアコン設置工事を行います。風の吹き出し方や設置方法など、エアコンと言っても色々と種類があります。お店に設置するタイプとなると、天井カセット式が一般的で、工事費と機器費で約40万円が目安です。10坪程度の美容室であれば、壁掛け式にすると工事費用が機器費込みで約15万円程度になるので、費用削減が出来ます。
また、それよりも安くする方法には、家電量販店で施工付きエアコンを購入することです。場合によっては、価格も約半分程度で済むこともあります。しかし、壁掛け式は家庭使用タイプになる為見た目が劣るので、お店の雰囲気に馴染みにくいことも覚えておきましょう。

美容室・サロンの換気工事

美容室・サロンの換気工事では、店内やトイレに換気扇を設置する工事です。外壁穴から所定の換気扇位置に、ダクト管で配管して換気扇を取り付けるのが通常で、外壁外側には雨除けカバーを付けます。外壁の穴開けが禁止の場合、窓のガラス部分を鉄板に入れ替えて穴を開けることで対応されます。店内とトイレに各1箇所の換気扇設置で約20万円が目安です。

美容室・サロンを開業する際の物件選びのポイントとは?

美容室開業では、お金が最もかかる部分に該当するのは、物件取得費用と内装工事費になります。開業予定の物件状態でも、工事費は大きく変わってきます。一から店舗を造る中身が何も無いスケルトン物件と、前に美容室が入っていて設備が残された居抜き物件では、工事内容も違ってくるので費用に関しても違いが出ます。
ですが、安ければ良いと言うことでは無いく、スケルトン物件と居抜き物件にはそれぞれにメリット・デメリットがあります。なので、その特徴を理解した上で開業準備を進めて行きましょう。

スケルトン物件と言うのは、建物室内が骨組みだけで、内装や設備などに関して一切無い状態の物件を指します。この物件の場合には、内装や設備工事は美容室・サロンを開業する本人が全てを揃えて工事を行います。
そして、自分が退去する際にもスケルトン状態で戻します。一方、居抜き物件と言うのは、前テナントが使用していた内装造作や什器設備などがそのまま残っている状態の物件で、そのままの形で物件を引き継ぎます。スケルトン物件に比べて物件数が少ないので、中々自分の条件にあった理想の物件をピンポイントで見つけることは難しいです。

それぞれの物件の良さですが、スケルトン物件の場合は、自分で一から造ることが出来るので、オリジナルサロンとして自由に設計デザインが出来る魅力があります。なので、自分の思い描くサロンを再現することが可能です。しかし、このようにサロンブランディングしやすい一方で、内装費に関しては大きく費用がかかること、開業準備期間がかかることが挙げられます。
一方、居抜き物件の場合は、内装費を大きく削減することが出来るのが魅力です。居抜きなので美容器具を引き継ぐことが出来、開業費を大幅に抑えられます。しかし、居抜きなので、前のテナントイメージの影響を受ける為、内装デザイン関しても限界があり、自分が思い描くサロンに仕上げにくいことが挙げられます。

美容室・サロンの開業資金はどのように確保するか?

美容室・サロンの開業費用目安は、約500~1000万円以上と幅は広いです。お店の規模やスタッフ数で必要な費用と言うのは異なるので、規模が大きくなれば物件費用がかかりますし、スタッフ数が多ければ給与支払い資金の用意が必要です。また、自己資本で独立することが出来る場合には問題無いですが、開業資金を自分で用意出来る方はあまりいません。
なので、先ず自己資金を基に開業予算を決定し、その予算に見合う規模とスタッフ数の決定をしていきましょう。また、しっかり開業するにあったての事業計画書を作成し、国や自治体から融資を受けることが出来る準備も大切です。自己資本が低くても、開業当初から固定客を見込める状況をしっかり説明することが出来る場合、融資に関してもスムーズに受けることが出来るケースもあります。

まとめ

ここでは、美容室・サロンの設備工事の注意点についてお伝えしてきましたが、いかがでしたか?独立する準備期間に余裕があると、その分、美容室・サロンのについて色々な可能性を考慮出来、よりベストな選択肢を見つけやすくなします。独立開業には実際多くの資金が必要になるので、用立てる為には事業計画書などのじっかりとした事前準備が必要です。工事を行う際の注意したいポイントを押さえて、開業を具体化する為の参考に役立てましょう。